妄想店長~大人と子供~


 ベッドの上で私を追う貴方の視線を振り返り笑い掛けると、貴方は菫色のレースを掻き分けて私を見つめていた。

 ぼんやりと私を見つめる貴方に、声を立てて笑う私を、別の私が呆れた様な顔で見ている気がした。

 本当は笑い事じゃない。


「ほら、いつまでぼんやりしているつもりですか?体調も良くなっているようですし、午後から大学行った方が良いですよ。」


 何が楽しいんだか、言っている私の声は弾んでいる。

 そりゃもう、心の底から楽しそうに。

 貴方の顔が怪訝そうに私を見つめても、私の弾む声は治まらない。


「翠さん?」


 私がまともな事を言うのがそんなに変ですか?