妄想店長~大人と子供~

 殺人的なスケジュールを調整してまで時間を作った父親は、きっと、私に面接をさせるのが不安だったんでしょう。

 子供扱いする年齢ではないんですけどね。


「さてと、いつから出勤できます?」

 心配性の父親が座っていた席に移動して、貼り付けた笑顔で問い掛ければ、子供の顔が僅かに赤くなった。恒例ですね。

 こう、誰でも彼でも同じ反応されちゃうと些か面白みに欠ける。