はるかがケガをした日から1週間が過ぎた。





―――何の手がかりも、目撃情報も無く過ぎた1週間になってしまった。



朝の生徒玄関は、人が切れる事なんて殆ど無い。


にも拘らず、手がかりも目撃情報も無いという今の状況に、ケントだけで無く俺達もイライラが募るだけだった。



「っとに、どうなってんだよ!」



ケントはそう言ってフェンスを思い切り蹴った。



昼休みの屋上。

それは、あの日から俺達の居場所になっていた。



「でも、これだけ探しても分からないって事は、登校時間じゃ無くて早朝か…前の日の放課後って事になるけど…。」



純平がパックのカフェ・オレを飲みながら言う。



「放課後ならまだしも、早朝だと…他高生とかもあり得るんじゃ…?」



愁はそう言うと、弁当の卵焼きをパクリと食べた。



「…いや、玄関の鍵が開いてないだろ。」



彼方はペットのコーラをグイと飲んだ。