『もしもし、荒木ですけど』 “もしもし!美穂ちゃん?!”声の主はおばさんからだった。 『どうしたんですか?』 “ひなたが刺されたのよ!” 『えっ…?』 行きなりのことで、戸惑ってしまった。 “いくら呼んでも返事しなくて、部屋の中に入ったら…” 私よりもおばさんのほうが戸惑っていたのかもしれない。 『今すぐ行きます!』 “ありがとうね、美穂ちゃん。山崎病院よッ” 『分かりました。』 私は電源を切った。