もうどの位走ったか 気がつくと優は森の中にいた

「あった!!」

月の光以外 黒一色の世界の中で一カ所だけ赤く揺らめいた光が見えた

「隕石のせいで火事が起きたんだ」

優の足元より一歩先は直径10メートルはあるだろうくぼみが出来ていた

その周りでは木が微かに燃えている

不思議と恐怖感はなく、ためらいもせずにくぼみの中心に向かった

辺りは闇

微かに揺らめく炎の明かり
そこにあるのは中心から青白い光を放つ不思議な石