「山岸…?朝から勝手に家上がっちまって悪い。 どうしても山岸が心配だったか…」 その声に 私は振り向いてしまった。 言葉が止まる。 気持ち悪い。 そんなことを言われるんじゃないかって思っただけで涙が溢れた。 泣いちゃ駄目だ。 分かってるのに…。 心配かけちゃ駄目なんだから…。 元気な顔見せないとなのに…。 思えば思うほど 涙がこぼれ落ちてゆく。