あたしは 本音を言うと、礼月先生の事ちょっと苦手だったりする。


だって、先生らしくない。




今だって職員室に帰ったと思いきや、クラスの男子と腕相撲してるし。




なんかなぁ…。





「ねぇねぇ!清蘭!田山先生どこか知ってる?」



紫貴が話しかけてきた。


田山先生は、あたし達の担任の先生。

歳は30歳で顔はソコソコのイケメンで生徒からすっごい人気があるんだ。



「…んー…わかんない。ちょっと探してくるよ!」




あたしはそう言って教室を出て行った。









―――――






田山先生がいる所は…大体予想がつく。










「…せーんせっ」





「…よぉ。清蘭。」




「…やっぱり理科準備室にいた」




田山先生は理科の担任だから理科準備室にいる事が多い。


しかも、一人の部屋がいいってことで、新しくできた理科準備室を使わずに旧理科準備室にいつも居る。


先生が旧理科準備室によく居る事は生徒はあんまり知らないんだよね。





「…バレちゃったか」





田山先生は ハハッと軽く笑いながらそう言った。