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ここからは、後日談だ。
新しい年がきて、最初の出勤日、事務所に入ったら、殆ど全員が私たちが付き合っていることを知っていた。
男性営業のエリート集団が、何と口笛を吹いて拍手ではやし立てたのだ。
勿論私は新年早々全身で茹蛸状態となった。
きゅうりはただ苦笑しただけだった。だけど会社内の至る所で色んな人がおめでとー!と声を掛けるのに、「これで、公認だな。遠慮せずにイチャイチャ出来る」とニヤリと笑い、私を戦々恐々とさせた。
・・・やりそうで、真面目に怖い。
仲間さんが「こういうのは、言いふらしたほうがうまく行くのよ」とピースサインしていたから、犯人が誰だかは、一目瞭然・・・。
保険会社は社員同士の恋愛が多いらしく、公認になったほうが何かと便利らしい。なんせ営業という職業は、ほぼ個人での作業になり、あまり社内恋愛が影響しない孤独な仕事だからであるとか。
支社の水野さんからは早速電話がきて、全てが素晴らしすぎて誰も手を出せなかった北事務所の王子様を、一体どうやって射止めたのかと詳細を求められて困った。
是非、飲み会をしよう!と。
肴になるのはごめんですと正直に返したら、電話の向こうで爆笑された。
・・・・だって、私、マジで何もしてない。ただ、進んでいく恋心に気がつかなくて、追いかけて支配したい男の性を刺激していたらしい、という事しか。どんだけ鈍いんだよ、お前!ってきゅうりにも散々突っ込まれたくらいだ(関西人でないのに生意気な!)



