トマトときゅうり



 私は何とか毛布から顔を上げた。

 すぐにでもなりそうなお腹を救ってやらねば。

 そういえば昨日は結局晩ご飯食べてないもんな~・・・。そりゃあお腹もすくよね・・・運動しっぱなしだったわけだし・・・。

 そこまで考えて、また赤くなってきたのが判った。

 頭をふってエンドレスに流れる初体験の映像を追い出す。

 ああ、神様・・・。


 また毛布にくるまって、寝かけているきゅうりを覗き込んで手で軽く叩く。

「楠本さん、お腹すいてないですか?・・・・おーい、楠本さん?」

 きゅうりは右目だけを開けてちらりとこちらを見て、手を伸ばしたと思ったら、毛布に引きずり込まれた。

「ひゃっ・・・」

「・・・もうちょっと、寝ようぜ。まだ眠い・・・。今日、休みだし」

 抱き抑えられてジタバタもがく。

「わっ・・・私はお腹空いたので!昨日食べてないし!ご飯、作ります!」

「・・・・うー・・・」

「あのっ!お、お腹、空いてますよねっ!?」

 そう言うと抱きしめられている腕の中で、くるりとひっくり返された。