「あの・・・勿論かまいませんが、仲間さん私の家知ってるんですか?」
『そう、知ってるの。履歴書は、私の机の中にあるんだから』
うふふと笑う。・・・職権乱用ですよ、それ。とは言わなかった。
仲間さんの楽しそうな声につられてオーケーを出す。
そしたら、また歓声を上げて言った。
『実はもう下まで来てるの。すぐ上がるわね』
え??下って、アパートの下?
聞き返す暇もなく電話は切れて、ツー・ツー・と音が聞こえる。
もう来てるって??そんな!いくらなんでもお客様の前でこの格好は・・・!
「うわあ、ちょっと待って待って・・・」
携帯を置いて、体を包んでいたバスタオルを取り、キャミソールを自己ベストの速さで着る。
相手は仲間さんだし、取り合えず寒くないようにさえすれば―――とその上に直接ジップアップパーカーを着た。ほぼ寝巻き化しているショートパンツをヨロヨロと、立ったまま何とか履いた。足首が寒いから、とレッグウォーマーに足を突っ込んで―――――――――
そこで、玄関のチャイムが鳴った。
「はーい!!」
取り合えず大きな声で返事をして、狭い部屋を数歩で横切って玄関まで行く。
「すみません、お待たせしました。仲間さ―――――」
覗き穴も確認せずに、チェーンと鍵を開けて、ドアを開いて笑顔を作った。
ら。
きゅうりが居た。



