明けて、クリスマスの朝。

 いつものように目覚まし時計を止めて布団から顔を出し、そのやたらと冷えた空気に気がついた。

「・・・寒い」

 ついでに言うと、頭も痛い・・・。嘘、何よ、この鈍痛~・・・。もう痛いのは心だけで結構です、だわ・・・。

 よたよたと布団から起き上がり、明るくなってきた窓の外を見ると、何と雪が積もっていた。

 都会のことで、何かが出来るような積もり方ではなかったけど、とにかく道路が真っ白になっている。

 そのキラキラした光に、腫れ上がった瞼が痛んだ。

 もそもそと鏡を取り出す。そして、しばしの間絶句した。

 「・・・・・すげー顔・・・」

 声も酷いじゃん。

 思わず自分に突っ込む。

 鏡にうつった私は、もつれて散らばっている髪、腫れて一重になった両目、荒れた肌に、ガサガサの唇。

 しかも。

 大きなため息が出た。

「・・・・・風邪まで引いてもうた・・」

 方言まで出ちゃったぜ、と。