トマトときゅうり



 突然のキス。

 初めての、大人のキス。

 眩暈がしてドキドキして蕩けてしまう、あれが、キス・・・・。

 
 青山さんとの時とは全然違った。熱さも、眩暈も、気持ちよさも。




 キスって・・・気持ちいいものなんだ・・・。





 腫れて赤くなっているであろう唇をそっと人差し指で撫でる。


 どうして、キスしたの?


 口にはとても出来ないからと、心の中で問いかける。

 運転するきゅうりの姿はいつもと変わりなく思えるから、悔しさが生まれた。

 ・・・全然影響ないのかな。

 あのキスを、あんなキスをしても。

 きゅうりは慣れてるのかな。女の子にキスをすることも。普通のことなのかな。付き合ってないのに、キスって出来るものなのかな。ただそこに居たから私に頼んだだけで、彼女役も誰でもよかったのかな。

 頭の中にはあふれ出しそうな疑問が渦を巻いている。潤んだ瞳は窓の外に向けておこう。もうちょっとの刺激で、私は泣いてしまうだろうから。