「おはようございます」
出勤して、一番にあう仲間さんを見て思わず絶句した。
・・・超、ゴージャス。何だこの人。
私は言葉を失ったままでマジマジと事務の責任者を眺める。
同じ女という生き物とは思えない。いつものように滑らかな髪と白い肌。長い睫毛、垂れ目風に書き込まれたアイラインが、元々猫目の仲間さんの目元を柔らかく変えていて、印象が違って見えた。ぷるんとした肉厚な唇。うーん、素敵すぎる。
「あ、おはよう瀬川さん。ホワイトクリスマスになったわね~」
キラキラと輝いて、100万ボルトの笑顔を向けてくる。
「・・・・とってもお綺麗です。今日はデートですか?」
「やあねえ、デートじゃなくても私は綺麗なのよ。ま、デートはあるんだけど」
すっごく楽しそう。仲間さんの周りには漫画みたいにバラの花が咲き誇って見えた。
何か・・・この人の周りだけ空気の色まで違うのは気のせいだろうか・・・。
「仲間さんの彼氏さんのお話、聞いたことないんですけど・・・。何してる人なんですか?」
コートを脱いで、席につきながら聞く。
少し首をかしげて、仲間さんがこちらを見た。
「あら、知らなかったんだっけ?FPの津田さんよ、今付き合ってるの」
「・・・えーっ!??」



