・・・・心臓に悪いったら。無駄に血液逆流させるのやめてよ、もう・・。
話を続けるきゅうりの後ろで、そっとため息を漏らした。
「でも、信じないんだよ。笑って言うんだ、信じないって。かなり押しの強い子だよなー・・・。あー、面倒くさい・・・」
守衛さんにお礼を言って、外に出る。
駐車場まで歩いていく間に話が続く。
「前の大会の時、青山さんに保険の話振ってませんでした?」
「うん、振ったな。あれは、結局話しを聞いたってだけでなくなったらしい。青山がニヤニヤして、娘さんは楠本さんと付き合いたいだけですねってわざわざ席まで言いにきた」
おお~・・・凄い。それとも普通の人って、好きな人が出来たらそこまで出来るものなんだろうか。
いや、違うよね。ってか、彼女居ないのまでばれてるのが凄いかも。
私はきゅうりだったら絶対いると思ってたけど・・・それって自分に自信がないからなのかな?
結局、仕事優先の為、彼女は作る意思がなかったって前きゅうりから聞いたばっかだし。
歩きながら考える。
・・・・クリスマスかあ・・・。そうか、今日の2次会が楽しみですっかり忘れてたけど、また一人のクリスマスがくるんだなあ~。
一人暦、長いぜ。まあ、ちゃんと男の人と付き合ったことないんだから、長いのも当たり前・・って言うか、全人生なんだけど。



