見たことのある2人が、私たちの目の前に現れた。


それは。。。


その人は。。。


陸上部の上条陸先輩と"泰先輩"だった。


びっくりして、和人君を突き飛ばしてしまった。

見ら、れた。先輩に。1番見られたくなかった大好きな人に見られてしまった。

嫌だ、誤解される。それだけは嫌なのに!

泰先輩だけには見られたくなかった。


その場で立ちつくした私に、泰先輩はこう言った。
「ゴメン、邪魔しちゃったな!俺らはもうどっか消えるから」


そんな・・・。そんなこと・・・言わないでよ。悲しくなるよ。嫌だ!私は・・・、私は・・・。

あなたのことが好きなのに!!!!!


「ゴメン・・・。あずさ・・・。あの先輩のこと・・・、好きなん、だよな」


「本当にゴメン・・・・・」


「もういいよ。許しても・・・」

ただ・・・、先輩にだけは誤解されたくない!!!!

「行ってこいよ。あの先輩のところに」


そう、言われた瞬間にはもう走り始めていた。