夏海は教室を出た瞬間、ボロボロと泣き出した。 何も言わない方がいいと思った。 『………有希がかわいそうじゃん……有希だけ…有希だけ…傷ついて………』 夏海はそう言って、アタシを見た。 『だからって、凛香達を傷つけんのはおかしいよ。夏海の気持ちはわかるけど、やっていいこととやっちゃいけないことぐらい、わかるでしょ?』 夏海はただ頷いた。