波流はニコニコ笑いながら、不機嫌な亜斐の腕を掴み、こっちに引きずってきた。 『水麗ちゃん、亜斐のこと、よろしくね!』 波流はそのまま教室に戻っていった。 亜斐と私を置いて。 2人の間に沈黙が続く。 『水麗…』 亜斐は私を真剣な眼差しで見る。 『……昨日は……悪かった…あんなこと、言うつもりなかった……』 亜斐はそっぽを向いて、髪をかき上げた。