『髪、何色に染めんの?』 恭平が前を見ながら、そう言った。 『ハニーブラウンかな。麗華の髪色。』 そう言うと、恭平とるーくんは気まずそうな顔をした。 『バラしちゃうんだ。麗華のこと。』 るーくんはシュンと悲しそうな顔をした。 『うん。今の自分じゃ、ダメだからさ。何事も中途半端で、気持ちも整理できてない。気持ちを切り替えるためっていうのもあるかな。』 今の自分じゃ、ダメだから。 ただそれだけ。