『いや…お礼……言えてなかったから……今日のこと。ありがとね、水嶋くん。じゃあ、また明日ね。』 アタシはそう言って、向き直った。 『どういたしまして。また明日な。』 水嶋くんの声が後ろから聞こえた。 それは優しい声だった。 振り返ると、そこには水嶋くんは居なくて、部屋のドアが閉まる音だけが響いた。