『水麗!』 相変わらず小さい背中に、叫んだ。 クルッと振り返り、俺の方を見た。 みるみるうちに、驚いた顔から、悲しそうな顔に変わった。 『亮太……』 水麗はゆっくりとこちらに歩いてきた。 『部活の帰り?』 水麗は当たり前のように会話を始めた。 久しぶりに見る水麗の笑顔は、少し悲しそうに見えた。