拓海はエンジンを切り、真剣な面持ちでこちらを見た。 『水麗……こっから、本題な。』 拓海は少し間を開けて話し出した。 『俺……早く結婚しろって、親父に言われた。あんな、俺のこと、ほっといたくせしてさ…樹は後継ぎ…俺はただ樹の後継ぎをつくれってさ…』 なにそれ……… 後継ぎの子供、つくるためだけってこと? それはなんでも、拓海に失礼すぎる。