『ありがと。』 俺が後輩に向けて、そう言うと、後輩たちが笑顔になった。 『お、サンキュ!』 航もタオルを貰い、こちらに歩いてきた。 『亮太、シュートも相変わらずの成功率だな。』 航はニッコリ笑う。 『わりーな。ケガして、迷惑かけたし、本気でやった。』 『謝んなくたって、亮太より、俺の方がうまいわ!』 帝塚 航(テヅカ ワタル) 高校で知り合った奴。 中学の時、俺と同じで、バスケ部だったらしく、気が合うから、ずっと一緒にいる。