ハァ…と隣にいる亜斐がため息をついた。 『そういう問題じゃねぇの。まぁ、もういい。気にすんな。』 亜斐は苦笑いして、私の手を引きながら、教室を出た。 私は咄嗟に教室の時計に目がいった。 今、4時30分か……… 拓海とは5時だったよね…… 『なんか、マジ夢みてぇ……水麗が俺の彼女なんてさ。』 亜斐は空を見上げる。 雨が降りそうな、灰色の空。 さっきまで、キレイな青空だったのに…… この空と一緒に私の運命の針も狂い出す。