私は亜斐の香水の匂いに包まれた。 『ねぇ、水麗ちゃん。俺、好きなんだ、水麗ちゃんのこと。』 え? え? どういうこと? 亜斐は私に抱きついてるから、顔は見えない。 でも、その声は甘く優しい声だった。 きっと、私も亜斐が好きなんだ。 『私も………好き……』 さっきから止まらないドキドキは亮太の時に感じた感情と一緒だ。 またこんな人を失いたくない。