歩美はヤンキーが苦手で……いや、苦手どころじゃなくて、恐怖症みたいな感じ。 昔、バイト帰りにヤンキーにレイプされて、精神的にも最悪の状態になった。 歩美は気が強いから、すぐにバイトにも復帰した。 でも、まだ男の客が来ると、不安そうな顔をするから、いつも私か、麻衣が代わりに接客する。 『歩美、由実さんに商品の並び替え頼まれてるから、先レジ行ってて?』 『りょ〜か〜い♪』 歩美は私に背を向けて、走っていった。 私は手早く商品の並び替えをして、レジに向かった。 歩美が心配だった。