『優、弟がライバルとは滑稽だな。』 そう言いながら、意地悪に笑うのは亜斐。 『幼なじみの強敵もいるしねー?』 ニッコリ笑って、俺を見た波流。 『斗真も珍しく本気らしいしな。まぁ、頑張ってみるよ。』 逢沢だけは譲れねぇ…… 斗真や氷室に負けてらんねぇな。 このときの俺はあんなにも呆気なく、一番近くにいたヤツに逢沢をとられるなんて、思いもしなかった。