『ねぇ、斗真くん。水嶋くん……いや…お兄さんさ、なんか、辛いこととかあったの?』 昼休み、彼の後ろ姿がとても寂しそうに見えた。 『兄貴?………あー、まだ引きずってんのか……』 斗真くんは空を見上げた。 『逢沢先輩、あの、今から言うこと、俺から聞いたって、言わないでくださいね?』 斗真くんはまたニコッと笑う。 『うん。』 私も頷く。