校門を出た辺りで斗真くんが口を開いた。 『逢沢先輩、家、どこ?』 斗真くんは私を見る。 今、住所行ったって、意味ないよね。 『あ、雑貨屋さんの近くにあるんだけど、雑貨屋さん、わかる?』 『はい。』 斗真くんは少し考え込む。 『とりあえず、雑貨屋さん、行こっ。』 私はそう言って、歩き出した。