逢沢先輩の朝の事件は学校中知っている。 包帯が緩まって、痛々しい傷が見える。 保健室に行くと、唐沢がいた。 『あら、逢沢さん?あなたは水嶋くんね。授業中でしょ?なんで2人が一緒に居るのかしら?』 唐沢は俺らに優しく笑う。 『まぁ、いいわ。逢沢さん、貧血?……じゃないわね。熱にしても、結構高いと思うわよ。』 唐沢は逢沢先輩に触れると、ビックリしたような顔に変わった。 『水嶋くん、奥のベットに下ろしてあげて?』 唐沢にそう言われ、奥のベットにゆっくり逢沢先輩を下ろした。