『水嶋くん、変な話してごめん!またね!』 逢沢は顔をあげると、笑顔で、校舎に入っていった。 そこも那奈に似てる。 泣いたあと、あんな風に無理して笑うんだよな………那奈も…… 那奈はいつになったら、俺の過去になってくれるんだ? 俺は那奈から、逃げられないのか…? 那奈が大好きだった。 誰よりも…―――― 今は違う。 逢沢が好きだ…………―― 那奈なんか、これっぽっちも関係ない。