『逢沢さん、まだ危ないから、寝ててちょうだい。』
『あーはい。』
唐崎先生は保健室を出ていった。
奥のベットに向かう途中、上原さんの横を横切ると、上原さんが呟いた。
『ごめんなさい……』
私は立ち止まり、上原さんを見る。
上原さんは顔をあげ、涙でぐちゃぐちゃになったメイクで私を見る。
『大好きだったの…春樹のこと……だから……許せなかった……でも間違ってたから……ごめんなさい……』
『まだ好きなんでしょ?なら、諦めないで、一からやり直しなよ。また上原さんに惚れさせれば、いいんだから。それに………顔なんか、関係ないよ………外見を好きになられても、嬉しくないんだから。というか、上原さんだって、メチャクチャ可愛いじゃん。』
私自身を好きになって、もらわなかったから、私の恋はいつも叶わなかった。


