天国の音


「忙しいのはいつもよ!さ、雅文さん行きましょう!」

「あぁ、行こうか。お騒がせしたね。由岐、25日に必ず電話するからね。」

「うん、ありがとう。無理せず仕事しろよ。とくにお袋。」

「あんたみたいなのに心配されるほど、落ちぶれちゃいないわよ!」

そう言って笑う速水さんのお母さんは、本当にきれいだった。