天国の音


「・・・・」

優斗くんはぼんやりとした様子で私を見つめていた。

「・・・優斗くん?」

「はい!」
もう一度声をかけると、意識を取り戻したかのように返事をした。

「どうしたの?」
同じ質問を投げかけると、優斗くんは今にも泣きそうな顔で笑顔を作る。