私はいつものように病院に見舞いに行っていた時
病室の前まで来た時
聞こえたんだ
ゆかの声が
「たすく、調子はどう?」
「まぁまぁかな。」
「そっか…。たすく、お願いがあるの。」
「ん??」
「あゆにすべて話してあげて…??」
「……え?」
「あゆが初めてたすくの病気を知った時、すごくつらそうだった。ほんとは“なんで自分だけ知らないんだろう"って感じてると思うの。私はあゆのつらそうな顔見てるの嫌だから。」
「俺だって…あゆのつらそうな顔みたくねぇ。だけど尚更言ったらもっとつらくなるんじゃないかって怖くて…。」
「あゆはそんなに弱くないよ!!あゆはいつまでもたすくを見てた。だからたすくはあゆに言ってないことちゃんと言わないと!」
「………そうだな。今日もきっと来てくれると思うから言うよ。」
「うん!ちゃんと伝えてね。私そろそろ帰るよ♪」
「ありがとな、ゆか」
「どういたしまして♪バイバイ!」
そう言ってゆかの足跡が近づいてるのを聞いて私は慌てて近くのトイレに逃げ込んだ
