Friendship



2本の電車を乗り継いでたどり着いたマンションの


雛宮


と書かれた表札の部屋の前に立つ


…いるかな?


少し不安になりながらピンポンを鳴らす


……バイトだっけ?


ポッケからケータイと取り出すのと同時にドアが開いた


「お前…そのまま出てくんなよ」


出てきたのは下着姿の杏音だった


「ん、ごめん。寝てたぁ…」


こんなの誰にも見せらんねぇ


眠たそうに目をこする杏音を誰にも見せまいと慌てて部屋に入る