だたいま恋の病により、授業なんか無視ですね!
先生に『ボ~っとしてんなよ?』と言われてもシカト♪
そんな、恋愛にしか頭を使わないあたし、高校2年の倉知杏菜の目線の先は・・・?
もちろん大雅っしょ!
大雅は1年の頃から好きで、もうすぐ片想い1年ってとこかなっ。
あたしにしては珍しく長い♪ いつもはすぐに飽きちゃうあたしだけど
大雅だけは誰にも負けないぐらい好き。
____キーンコーンカーンコーン
ホームルーム終了のベルとともに、皆部活へ向かう。
あたしはバスケ部のマネージャー。そして大雅はと言うと・・・バスケ部のエースなのだ。
「杏菜ー。行くぞ。」
「はぁ~い!」
部活にはいつも一緒に行くあたしたち。
周りの皆からみれば仲のいい男友達にしか見えないと思うけど実はあたしたち・・・前に一週間だけ、付き合ったことがあるんだよね・・・。
あれは去年のバレンタイン。
もともと仲が良い友達だったんだけど、あたしはそんな関係がずっと続くのは耐えられなくて・・・思い切って告っちゃったの。
そしたら奇跡的にOK貰えて・・・でも、丁度一週間経ったとき『やっぱり、お前とは友達でいたい』って言ってふられちゃったんだ。
そりゃあもう泣いたよ。ありえないくらい涙が溢れてきて胸が苦しくて・・・
男の子のことであんなに苦しくなって泣いたのなんて、初めてだった。
でも、大雅を困らせたくなかったから、このキモチはもう大雅には伝えない、
胸の奥にしまっておこうって、そう決めたんだ。
「杏菜ぁ?おーい、聞いてる?」
「・・・うわぁっ!ごめん、過去の思い出に浸ってました・・・。」
同じバスケ部マネージャーで親友でもある夏実は呆れたように
「どーせ藤堂のことでも考えてたんでしょー。」
と、言う。だって・・・だって、だって、だって!!!
しょうがないじゃん?恋する乙女は皆そうだって!
「いいじゃん、好きなんだもーん。」
あたしが当たり前のように答えると、なぜか夏実はいつもため息をついて
「藤堂のどこがいいのか理解に苦しむわ・・・。」
と、言うだけだった。そして
「だって、一度ふられてんだしさぁ?杏菜は可愛いんだし、新しい恋しないと
もったいないよぉ~?」
と、付け足した。
そりゃあさ、分かってますよ?でも・・・