誰かが、頭の中で嗤う。 お前は、覚えてもいない人物との誓いを守るのか、と。 答えは、考える暇もいらない。 __是、だ。 たとえ覚えてなかろうが、誓いは誓いだ。 破りたくないと、心が叫ぶから。 記憶がなくたって、 歳がかけ離れていたって、 私は、いつだって『私』だ。 律儀で、負けず嫌いで、泣き虫の、『私』だ。 その『私』が誓ったことを、私は破りたくない。 だって、とても大切なことだったと思うから……__。