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金色。
それを見たことがあるのは、ただの一度だけ。

赤に塗れた部屋。
あまりの光景に立ち竦む俺。
誰一人としてぴくりともしない骸が転がる中。
ただ一人、力尽きたように崩折れた少女。
俺に気づいた彼女が向けた瞳。

その、ぞくりとする、色。

俺を見て、嗤った気がした。

金色。

俺はその色を、恐怖する。