久しぶりの雨は、ほんの少し暑さを和らげてくれる。



学校への道のりも、いつもならじわりと汗をかかずにはいられないけれど。


今日はなんとか持ちそうで。



ただ、祐梨ちゃん家からの帰り道より足取りは更に重かった。



学校に来たからって、先輩と2人で話せるチャンスがあるとは限らない。


それでもやっぱり…来ずにはいられなかったんだ。



もしかしたら、安心したかったのかもしれない。



もう一度、先輩と話をして。


抱きしめられて、キスされて。



遊びなんかじゃなく、私をちゃんと好きでいてくれるんだって実感したかったんだ。