『祐梨ん家に今から来れる?』



「うん、いいよ。着替えたら行くね」



『じゃあ、待ってるから』



そう言って、実咲ちゃんは電話を切った。


なんか、いつもより元気がない気がする。



もしかして、彼氏とケンカしちゃったとか……?



確か前にもそんな事があって。


その時も祐梨ちゃんと3人で集まって、いろいろ話したっけ。



私が春也先輩とあんな事になってる間に、実咲ちゃんは辛い思いをしていたのかもしれなくて。


ホントは話…聞いてもらいたかったけど、言えるような雰囲気じゃないね。



受話器を戻した私は、とりあえず部屋に戻って急いで着替えた。