昨日は、祐梨ちゃんが部活に戻るまで一緒に紅白試合(らしい)を見ていた。
春也先輩は、どうやらピッチャーだったらしくて。
真剣な表情でボールを投げる姿に、またもや胸を苦しくさせられた。
「あれ?芹奈、それってコンクールの絵?」
今朝、私の次に美術室に来たのは実咲ちゃん。
「おはよう」ではなく、スケッチブックに鉛筆を走らせる私の姿を見て、彼女はそう声を掛けてきた。
「あ、おはよ。うん、ちょっと描きたいのが見つかったんだ」
そう答える私の元に、足早に彼女は近付いて来て。
隣の席にポンッと鞄を置くと、私のデッサンを上から覗き込んできた。
「へぇー、そんなに好きになっちゃったんだ?その人の事」
腕を組みながら、何やら意味深に首を縦に振っている。
その下で、私は林檎のように頬を染めて胸をドキドキさせていた。
デッサンに描いたのは、大きな白い入道雲と、その下で弧を描く打球を打った春也先輩の後ろ姿。
春也先輩は、どうやらピッチャーだったらしくて。
真剣な表情でボールを投げる姿に、またもや胸を苦しくさせられた。
「あれ?芹奈、それってコンクールの絵?」
今朝、私の次に美術室に来たのは実咲ちゃん。
「おはよう」ではなく、スケッチブックに鉛筆を走らせる私の姿を見て、彼女はそう声を掛けてきた。
「あ、おはよ。うん、ちょっと描きたいのが見つかったんだ」
そう答える私の元に、足早に彼女は近付いて来て。
隣の席にポンッと鞄を置くと、私のデッサンを上から覗き込んできた。
「へぇー、そんなに好きになっちゃったんだ?その人の事」
腕を組みながら、何やら意味深に首を縦に振っている。
その下で、私は林檎のように頬を染めて胸をドキドキさせていた。
デッサンに描いたのは、大きな白い入道雲と、その下で弧を描く打球を打った春也先輩の後ろ姿。