私を騙せたのが満足なのか、
伊神はまた楽しそうに笑った。
……ッ
ていうか、思ったけどさ、
伊神って、S……だよね!?
「なに?朝比奈、本当にキスしてほしかった?」
『……はっ!?』
「もう俺にハマッちゃったりする?」
"ハマる"
その言葉に、一気に体の体温が上がった。
耳が熱い!!
顔が真っ赤なのが、自分でも分かるくらい。
「うわ、その反応良いね。……しても良いの?」
また伊神と私の距離が近づいていく。
『だ、駄目に決まってるじゃん!』
だけど今度は、
壁に追い詰められる前に、なんとか回避成功。

