いくつもの椅子が横に並んでる。 その真ん中にある椅子に、伊神は座っていた。 私に背中を向けて。 「なに息きらしてんの?」 『走って……来たから……っ』 「そんなに早く会いたかったの?」 首をまげて、顔だけコッチを見てる。 ニヤリと悪戯っぽく笑う伊神は やっぱりカッコ良かった。 …………っじゃなくて!!! 『べっ、別に早く会いたいとかじゃなくて!大事な話があったから……っ』 どうしてそういう解釈になるのかが サッパリわからないよっ。