愛のかけら


「で、瑠香さんは音楽誰のが好き?」

「〇〇のとか〇〇笑」

「へぇ、おれも聴くよ〇〇は笑」

「マジで笑

いいよね〇〇〇とか」

わたしはメンズのなかで一番ブサな竜崎帝都(ていと)と話す。

これならイケメンなカレへの後ろめたさなんかもないかな。

「あのぉ…

瑠香さんてモデルの〇〇に似てなくね?」

「あー、言われる笑」

「似てるよ笑」

竜崎はわたしをアルコールの回った目で見つめる。

「大丈夫(笑)?

竜崎さんペース早いかもー」

「あー大丈夫笑

瑠香さん、アドレスもらっていい?」


わたしはテキトーにあしらう。


「あ、ごめーん、スマホ、ウィルスにかかってダメなんだ。

ごめんねー」

「うーん、わかった」

竜崎はそれでも楽しそうだった。

「おれ、今日来て最高だった笑

ありがとうー瑠香さん」

手を思いっきり握られたわたし。

キャバクラと間違えてるし…。

「竜崎さんもお話おもしろいね。

こっちこそ楽しかった(笑)」


竜崎はグラスを飲み干して、頭をふらふらさせた。

「楽しみのダーーンス☆笑」

おもわず吹くわたし。

「くふーっ、

竜崎さんセンスある笑」