その頃霞は。 「――みんなクジ引いた?」 仲間の一人が声を掛ける。 霞は自分の引いた割り箸の番号を確認した。 「じゃあいきますよ? 王様だ~れだっ!?」 「あっ!!俺だ!」 灰色のスーツを着た男が嬉しそうに割り箸をブンブン振る。 王様ゲーム真っ最中。 霞のモチベーションは下がっていく一方だ。 「じゃあ……6番が3番の手の甲にチューってことで!」