山田は軽く笑って答えた。 「松川輝雄の事よ。弟瑠夢(でるむ)とは偽名と言うやつだ。 何なら主らにもつけてやろうか?」 「いえ、結構です」 「そうか……残念じゃ」 山田はシュンとする。 紘哉の顔が若干ひきつった。 何となくこの人とは関わりたくない。 「彼は善き人だったのにのぉ……どうして破滅の運命に囚われてしまったのじゃ」 「……はい?」