これで容疑者が一人から六人へと一気に増えた。

「普通に考えて密室じゃないと思うんですけどねぇ。
殺した後に鍵掛けて外に出ればいい話だし」

霞も呆れたように口を挟む。

「とにかく、五人に事情聴取を――」

「待ってくれんか?」

山田が霞に待ったを掛けた。
霞はあからさまに嫌な顔をして、山田を見つめる。

「その……この事は五人に秘密にしてほしいんじゃ」

「はぁ!?」