「うん……でも信じられなくて」 「ホストに入れ込んだ所で無駄だ。破産する」 「うん……分かってる」 それでも羽兎は泣き止まない。 紘哉は大きくため息をつき、軽く羽兎の背中を叩いた。 「……帰るぞ」 「うん……!」 先を歩く紘哉の背中を、羽兎が小走りで追いかける。 外は真っ暗になっており、店のネオンが綺麗に輝いていた。