「……前から思ってたけど、なぜそこまで勝負にこだわるんだ?ライバルとか」

「言ったッスよね?僕にとってはゲームに過ぎないって」

そこまで言うと、霞は焔美を連れて店を出ていった。

その後ろを何故かついていく恵一。

紘哉はため息をつき、羽兎に目を向けた。

彼女は店のドアを見つめながら、静かに涙を流していた。

「……泣いたって戻っては来ない」