今まで静かだった羽兎が口を開いた。 皆が一斉に羽兎の方を見る。 「だってさ、定侍さんいい人だもん。絶対に人殺しなんてできないよ」 「それはワトコの主観にすぎないだろ」 「でも……絶対に違う!」 羽兎は力強く訴えた。 いつもとは違う雰囲気に、紘哉は口を閉じた。 重い静寂。 やがて、ポツリと定侍が口を開いた。 「……ごめんね、ワトちゃん」